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熱願冷諦

私は一時、言語学者を目指したことがある、言葉に興味があったからだ。今でもそれに変わりはないが、言語学者転じておやじギャグの達人という何とも情けない話である。昨日(10月31日)、静岡県立大学で講義する機会を得た。実は私が言語学に目覚めたのは、元同大学教授で国際関係学部学部長の美尾浩子先生に影響されたからであった。中学のときに静岡市内の先生宅に下宿させていただいき一年間私の弁当を作っていただいた。その後も英語を中心に大学進学に関しても大変お世話になった。国際基督教大学に進学したのも先生のすすめがあったからである。しかし根っからの怠け者の私は大学時代を無為に過ごし学者への道を閉ざしてしまった。先生が55歳という若さで亡くなってから15年の歳月が流れ、ひょんなことで先生と同じ教壇に立たせていただくことになった。生きておられたならきっと、教壇からおやじギャグを飛ばす私に苦笑したに違いない。今、先生の遺稿集である「熱願冷諦」を手にあらためて自分の不勉強を後悔するばかりだ。せめて、今取り組んでいるやきそばがらみの活動を学術的な展開にシフトさせ、少しでも先生の恩に報いなければと思いながら帰りに静岡で飲み過ぎてしまった馬鹿な麺語学者であった。

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